更年期

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更年期に生じる不定愁訴を「更年期症状」と呼び、日常生活に支障が出るほどの症状に悩まされている状態を「更年期障害」と言います。

更年期による不定愁訴には、以下のような症状が見られます。

・自律神経失調症状
ほてり・のぼせ・発汗・手足の冷えなど

・精神神経症状
頭痛・頭重感・憂鬱・不安感・イライラなど

・運動器官系症状
肩こり・背部痛・腰痛・関節痛など

・知覚系症状
しびれ・知覚過敏・視力の低下など

・消化器系症状
腹痛・吐き気・食欲不振など

・泌尿生殖器系症状
排尿痛・性交痛・頻尿など

個人差もありますが、更年期女性の6割~7割はこういった症状を経験していると言われています。その他、動悸・月経不順・睡眠障害などもよく見られる症状です。

更年期に生じる不定愁訴の主要因は、ホルモンバランスの崩れです。更年期にはエストロゲンが急激に減少するため、ホルモンバランスに乱れが生じます。それによりさまざまな不調が現れはじめ、また社会的要因や心理的な要因が重なり、症状を悪化させていることもあります。

更年期の不定愁訴がやっかいなのは、それぞれの症状に対して薬を出しても、なかなかうまく収まらないところです。不眠は睡眠薬で解消しますが、眠れるようになっても冷えやのぼせは取れませんし、それならと別の薬を飲んで睡眠薬が飲めなくなれば、また不眠がぶり返すといった具合です。

こんなとき、漢方の持つ一つの処方で多くの症状を改善できるという特徴が、大いに力を発揮します。不調の根本的な原因となっている愁訴を取り除くと、それに伴ってほかの愁訴も自然に消えていきます。体全体を診て、いろいろな機能を調節し、トータルで肉体バランスを回復させる東洋医学療法ならではの効能です。